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細々とポケモン小説を書き綴るサイトです。

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シガマとラーゼン

お世話になっている小説投稿サイトに出しているキャラの、出会いのような生い立ちのようなもの。サイトの雰囲気に合わない気がしてボツになった作品。いつかリメイクして出すかもしれないけど、今はこちらに置いておく。
気になる方はどうぞご覧あれ。


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 私の主は、死刑執行人であった。大国ではすでに廃れた職業であるが、主が住む小さな国には未だ存在していた。主の一族は、代々死刑執行人の役目を全うし、世間に知られることなく生きていた。

「カブトプス」

 名前を呼ばれて、私は顔を上げた。そこには車椅子でやってくる主の姿が見えた。今日は、編み込んだ長い銀髪を一つにまとめた髪型をしている。

「今日は、二人だ」

 苦しそうに紡がれる言葉を聞いて、黙って頷いた。主が足を悪くしてから、代わりに私が死刑執行人として活動している。
 この国で行われる死刑は斬首だ。一太刀で首を切り落とすにはコツがいる。踏み込む足が片足となれば、死刑囚を無意味に苦しめるだけの結果しか起こらない。

 ――考えてみればわかることだ。生き物が持つ一番大切な部位はどこか。それは頭だ。その頭を支えるのが首である。力任せに剣を振っても、真を喰らうことさえできず、刃が欠けることだってある。

 死刑執行人は、人道的な存在だ。少なくとも私はそう思う。主たちは死刑囚を苦しませずに殺す技術を磨きに磨いた一族だからだ。
 歴史の中には、あえて死刑囚の首を一刀両断せずに数回に分けて切り落とさせた暗黒の時代があった。死刑を見に来た民衆を喜ばすためのパフォーマンスとして行っていたという。その民衆の期待に応えていたのは、民衆の中から執行人を立候補したど素人の集まりであった。

 主の先祖たちは、そんな状況を苦々しく見ていたと聞く。死刑が決まった罪人とはいえ、弄ぶ道理はないと。先祖たちは民衆の期待に応えることなく、一刀両断の元で首を打ち払った。せめて苦痛は一瞬に、彼らなりの慈悲の心であった。その思いは技をさらに鋭く研ぎ澄まし、高度な技へと昇華した。
 女性である主が死刑執行人の役目を担えたのは、単にこの技があったからだ――と本人は言っていた。その技の中で特に印象深いのは、水平切り。主が得意とする技だ。

 始めて目にした時、私はその美しい軌跡に心奪われた。見よう見まねで主の腕の振り方を練習したのを覚えてる。自分の技となったのは、主の髪が黒から銀に変わり始めたころであった。

 私が水平切りができることを知って、主は大いに驚いていた。それから、その技を絶対に使ってはならないとキツく言い渡された。これで主の手助けができると思っていたため、なぜと首をかしげるしかなかった。しばらくして、主は足を悪くし死刑執行を行うことができなくなっていった。痛む足腰を薬で騙して、技術だけで剣を振るっていたが限界は訪れる。
 死刑執行ができなくなった主は、とたんに国から見捨てられかけた。今までずっと主の手を借りていたのに、恩知らずの人間ども。迫害されようとしている主を救うため、私は死刑執行の役目を担うことを決めた。

 代わりを始めて、すでに5年ほど経っているはずだ。今日も、いつものように処刑前の禊という名の水浴びを行う。これは私が主の代わりを始めてから行われるようになった儀式だ。なぜ水浴びをするのか、その意味はわからない。
ただ水浴びの時に必ずいた教会の子供が嬉しそうに私の体を洗うので、まんざらでもなかった。そして、とある事件のせいで嫌がることもできなくなった。
 ずいぶん前だが、気分が乗らず洗うのを拒否した時があった。するとその子供は絶望した顔で自分の手を石で打ち付け始めたのだ。突然の出来事に、慌てて水浴び場から飛び出して主に助けを求めてしまった。その後子供は主に連れてかれて、どうにか落ち着きを取り戻した。
 それからその子供は大人たちの計らいで私の世話係となった。
 また主から「教会のやることには虫酸が走る。あの子が私と同じ道を歩まないようそばにいてやりなさい」と言われた。
 その言葉の裏を汲み取ることなど私にはできるはずもなく、言葉通りに命令を受け取った。それ以来、その子供ーーラーゼンと私たちは一緒に生活することになった。

「使徒様。禊が終わりました」
 あれから成長し、青年となったラーゼンが水浴びが終わったことを知らせてくれた。考え事に没頭していた私は、適当に頷いて処刑場へと向かう。ロウソクの灯りしかない薄汚れた狭い部屋。そこには椅子に縛り付けられ、目隠しと口封じをされた人間が二人。一人ずつではなく、同時の執行に自然と目が坐った。

 死刑囚は唸り声を上げて椅子の上で暴れまわっている。自分の死を受け入れている様子は全くなかった。珍しいことではない――が、なんだかいつもの雰囲気と違う。そう考えて、思考を止める。私は主の仕事を代わりに行っている。ここで勝手に止めたら、主の顔に泥を塗ることになる。疑いを頭の隅に追いやり、私は首に下がった十字架を見下ろした。主がくれたお守りだ。
 執行の前にいつもの見よう見まねの不器用な祈りを捧げる。代わりを行うなら最後まで主を真似るべきだと思っての行動だ。深呼吸した後、気合を貯めていく。そして鎌をゆっくりと上げては下ろし、力を溜める。

 せめて彼らに苦痛を味合わせないように、私は繰り出せる最大の威力で鎌を振るった。

◇◇◇

 処刑場から出てきた私に、水色の長髪男が近寄ってきた。身に付けている鎧で教会の人間だとわかる。それも、上位にいる立場だ。表向きは柔和な表情だが、胡散臭ささが隠しきれていない。
「ありがとうございます。死鎌様。また一人。いや、二人の悪しき魂を裁くことができました」
 右手を胸に当て、跪く姿はわざとらしい。用はそれだけかと、無視して水浴び場に戻ろうとした。

「――どうですか。そろそろラーゼンは、あなたのお気に入りになりましたか?」
 不快な言葉に、思わず足を止める。ゆっくりと立ち上がった男は、人の良い顔を崩さずに言った。

「ーーガルダ殿の死期は近い。亡くなった後、誰が貴方を所有するか決まっていないのです。後継者がいれば別ですが、ガルダ殿は後継者育成を全く考えていない」
 ポケモン教会――ポケモンを神の使いとして崇める集団。言葉で知っているだけで、どういう集団なのかはよく知らない。だが、その幹部の口からでてきた所有という言葉に、この集団の本質が伺える。

「貴方が素直な性格なら悩みませんが、気に入った人間以外は近づくことさえ嫌いますからね。ガルダ殿がいなくなると、野生に戻るつもりでしょう? それは困ります」
 だから、あの子供が当てられたのか。主が怒っていた理由が、少しだけわかった気がする。
「ラーゼンは、敬虔な信徒です。しかし、罪人であるがために、使徒に受け入れられない。唯一受け入れてくれた貴方にも捨てられたら、彼はきっと絶望するでしょうね」
 彼が罪人と言われて、苛立った。彼の手は綺麗だ。私とは違い、誰も殺していない綺麗な手をしている。
彼がありもしない罪で罪人とされていることを、他のポケモンたちから噂で聞いたことがあった。しかし、この話ぶりから真実に近いようだ。
 ならば、教会の人間どもこそが罪人だ。無実の者を罪人に仕立て上げるのは、重罪である。昔その罪で裁かれた人間がいたからだ。
これ以上相手にしたくなかったので、私は足早にその場を立ち去った。

 水浴び場では、簡易な衣に身を包んだラーゼンが待っていた。動きづらそうな分厚い手袋をつけていつものように汚れた鎌を洗ってくれた。銀色の短髪に、銀の瞳をしている。今日はめくられた袖の下に隠れた傷跡が見えた。髪で上手く隠しているが、耳下に治りかけの切り傷がある。足にはいくつか打撲痕が増えていた。

「どうしたのですか?」

 私が食い入るように見つめるため、彼は洗う手を止めて伺ってきた。指があるポケモンなら、きっと彼の手を包み込むなりして触れるところだ。癒しの技が使えるポケモンなら、技を使って傷を治すだろう。だが、私の腕は鋭利な鎌だ。何もできない。彼の怪我を見つけるたびに、歯がゆい思いをしている。
 私は少し躊躇ってから、おもむろに鎌の側面で頭を撫でることにした。ふと、主が私の頭を撫でてくれた時のことを思い出したので、真似てみた。ただ、やっぱりこんな形でしか触れることができないのが心苦しい。撫で終えると目の前の彼が震えだしたので、怖がらせてしまったかと後悔する。

 「――使徒様!」
 不安に思っていると彼は両手を開いて力強く抱きついてきた。一体何んだと思っていると、彼は私の胸元で泣いていた。なぜだ。
 仕方がないから泣き止むまで頭を撫でることにした。

 その後、私は彼が教会からポケモンに触れてはいけないと、深く注意されていたことを知る。本来は水浴びを手伝う事すら許されないらしい。しかし、私の相手をできる人間がほとんどいないため、世話を許されたとあった。いつも手袋をして接していたのもそのためであったようだ。てっきり汚れるのが嫌いだから手袋をつけていると思っていた。
 私から彼に触ったことで、その注意は無くなったらしい。私が触ることを許可したという話になったからだ。
このことでなぜかひと騒ぎ起きたらしいが、あの胡散臭い長髪の男が静かにしたと聞いた。後で私のところに現れて「やっぱり気に入ってたんですね。これで安心です」といけ好かない言葉を置いていった。

 主からは頭を撫でられて、優しい眼差しを送られた。
「ありがとうカブトプス。これからも彼には優しくしてあげなさい」
主が言うなら、優しくしよう。しかし、当人であるラーゼンが不思議なことに引っ込み思案になっていた。

「私は罪人です。素手で触るなど恐れ多いです……」

 意味不明なことをつぶやき、いつものように手袋を付けて世話をし続けていた。しかしすぐに主に咎められ、手袋を取り上げられてしまっていた。そのため何度もしきりなしに手を洗っては、まだ汚れていると手洗い場から中々出てこないことが多くなった。
早くご飯が食べたい時は、ラーゼンの背中を鎌で叩いて催促することが日課となった。不思議なことにその日は、私に触れることを怖がらず、普通に接してくれる。
 そんなことを繰り返す内に、私が触ってから彼が触るというルールができた。一々私から触らないと手洗い場から全くでてこないラーゼン。とても面倒くさい。

 しかし、教会からたまにやってくるポケモンたちの戯言を聞くと、それも仕方がないのかと思った。
『お前、なんであの人間に構ってるんだよ。罪人だぞ。悪い人間だぞ』
『あいつに触ると病気になるって、みんなが言ってるよ』
『人間たちにちやほやされてるからっていい気になるなよ! 罪人に構うお前は捨てられる運命だ! 俺たちこそが、真の使徒だ!』
 最後は、人間に甘やかされすぎて頭がおかしくなったポケモンだ。ポケモンたちにもラーゼンを毛嫌いするように仕向ける教会の徹底ぶりに、身の毛がよだつ。……毛はないが。

 使徒たちが嫌えば、周りの信徒も嫌い出す。そして彼自身も、信徒だからこそ思ってしまう。嫌われる理由は、自分が罪人であるからと……。そうして幼い頃から作られた思考はそう簡単になくなりはしない――――と、主が言っていた。

 彼は教会のポケモンたち全員に嫌われていたため、普通に接してくる私と出会ってから混乱し続けていたらしい。そして頭を撫でてくれたことで、嬉しくて泣いてしまったとか。
 それからというもの、彼は他のポケモンに興味をなくし、私一筋になった。触る回数が日に日に多くなり、内容も酷くなっていった。最初は恐る恐るブラッシングを行い、慣れてきた頃になると頭を撫でてくれるようになった。それだけなら良い。だが最近だと尻尾や足を触って抱きついてくる始末。素直にやめてほしい。
 つま先に口づけしてくるようになると、流石に嫌なので声を上げるが全く伝わらない。逆に声が聞けたと感動してくる。頼むから察しろ。

 我慢していたが耐え切れずに、等々強行手段を行った。首に鎌を当てて思いっきり睨みつけたのだ。ようやく嫌なことがわかってくれたのか、顔を青ざめさせていた。例の手に石を打ち付ける行為が来るかと思い、主を呼ぶ用意も忘れない。
 しかしそのまま尻餅をついて、怯えた眼差しで私を見つめていた。しまったと後から自分がしでかしたことに気づくも、もう遅い。
 私が近づくと、彼は逃げるように後ずさった。当然だ。死鎌と呼ばれた私の鎌が首に当たったのだ。きっと殺されると思ったはずだ。私は小さく肩をすくめると、主のところへ向かった。

「何があったんだい?」
私が部屋に入ってくるなり、主は質問してきた。何もないと首を振るが、主の視線に射抜かれてうなだれる。
「嘘はやめなさい。落ち込んでいるね? ――ラーゼンのことかな」
全てお見通しのようだ。さすがは主と思いながら、肯定する。

「私以外の人間に慣れていないから、困惑することも多いだろう。それでも、できるだけ受け止めてほしい。あの子はお前に依存しているから。お前がいないと、あの子は本当の咎人になってしまう」
 私でいいのだろうか。彼には、もっと相応しいポケモンがいると思う。

 外に出てぼーっと座り込んで日向ぼっこをしていると、ラーゼンが重い足取りでやってくるのが見えた。俯いたままやってきた彼は、おもむろに口を開いた。
「……ごめんなさい」
か細い声で言葉を紡ぎ、その場に膝をついた。
「ごっごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさいっひぐっ」
泣きながら頭を垂らし謝る彼に、私は動揺を隠せなかった。どうして困らせてくるのか。こっちも泣きたくなってきた。
 泣いている時は頭を撫でる。それが私が知っている唯一の対処法だ。鎌で傷つけないように注意を払いながら、赤ん坊みたく泣きじゃくる彼をあやした。頭を撫でるのも疲れるので、鎌をひねって峯で背中を軽く叩いてもみた。
 少しづつ泣き止んでいき、ほっと息をつく。

「……主」
 ーーいつのまにか彼は恍惚とした顔で私を見上げていた。何があった。悪寒が走り彼から離れると、心ここにあらずの状態であった。それから、うわごとを呟き始め、何かに誓いを立て始める。
「……今、この場で貴方に全てを捧げることを誓います。我が主。我が愛しい使徒」

 どうしよう。頭がおかしくなってしまった。あやしていただけで、こんな事が起きるとは思いもしなかった。今まで以上に危険な雰囲気に背筋が寒くなる。どうしよう。本当に、どうしよう。目をキラキラさせて私を見つめる彼が怖い。

「おや、二人共。どうかしましたか?」
車椅子で外に出てきた主が、私たちに気づいた。その瞬間、猛スピードでラーゼンが主の下に駆け寄って跪いた。

「ガルダ様! 貴方の使徒を我が主に置くことをお許し下さい!」

「……それはつまり、カブトプスを主と仰ぐのですか。彼は、一使徒に過ぎません。貴方が所属する宗派では使徒を主と置くことは禁じられています。それは使徒信仰に他なりませんよ」

「構いません!」

 ラーゼンは力強く宣言した。主は目を細めて、私を鋭く射抜いた。――何もしていないぞ。冷や汗を垂らしながら心の中で反論する。

「――良いでしょう。私が死期を迎えたら、正式にあの子は貴方の主になる。ただし、表向きは使徒として扱いなさい。誰かにこのことが知られたら、凶弾されるでしょうから」
「ありがとうございます!」
彼は主と話し合って、何かを約束したようだ。重大な何かをーー私の意思を無視して話が進んでいる。人間というのは強引だ。今日ほど強く思ったことはない。
だが、いつもの生活が変わらないなら気にしないことにした。

「ある……いえ、我が使徒。これからは、きちんと貴方にお使え致します」
今まではきちんとしていなかったのだろうか。よくわからない。ただ、ラーゼンが元気になったのは、良かった。ーー実際は良くなかったが。


 この出来事から一年後、主は何者かに襲撃を受け、還らぬ身となった。しかし、正確に言うならばーー止めを刺したのは私だ。主の願いを叶えるためとは言え、結果を見れば私が殺したに変わりはない。
自らの意思で人間を襲うポケモンは、悪魔落ちとされる。その為、私はラーゼンのポケモンになることなく処分されることになった。

『ほら、言っただろ。罪人を庇ったせいでお前は処分される。人間と違って、あの方達は容赦しない! 精々泣きわめくんだな。ぎゃはは!』
例の頭のおかしいポケモンが、下品な笑いを上げながら言い捨てていった。暇な奴だ。

教会本部から悪魔落ちを専門に退治する特殊機関が来ることは知っていた。話し振りから考えると来るのは人間ではなく、ポケモンのようだ。
元々主を亡くしたら、野たれ死ぬつもりであった。どちらにしても結果は変わらない。


しかし、彼はそれを許さなかった。

「ーー主」
鉄格子越しから、今までで一番悪寒が走る甘い声が聞こえてきた。

「助けに来ました」
黒いローブを着た男は歪んだ笑顔を浮かべて立っていた。数日見ない内に姿が変わっていた。顔は痩せ細り、体は華奢になっている。反対に優しい目はギラギラと鋭い目となってあどけなさが消えている。声で彼だと判別できたぐらいだ。
何も反応しない私に対して、ラーゼンは更に猫なで声で囁いた。
「ご安心下さい。見張りは全て眠っています」
それから懐からスーパーボールを取り出した。
「これはガルダ殿から預かった物です。貴方は私の使徒であり、主となりました」
拒否する間も無く私はボールの中に戻された。
その後何があったか、ほとんど覚えていない。
覚えてるのは、ラーゼンが教会から来た特殊機関と鉢合わせしたこと。
そして、その特殊機関のメンバーである人語を操るメタグロスとの会話だけだ。

「貴方はまるで人間だ」
『人間の言葉を話すお前に言われたくないな』
「罪を感じるポケモンよりかはマシでしょう。生物を殺すことに罪を感じ、人間の法に罰せられることを受け入れる。その考え方は人間ですよ」
『主は生物を殺すのは罪だと言った』
「……貴方の行動は主人の教えが根本となっているようですね。まるで教徒だ」
『それしか生き方を知らないからな。主に会う前のことは何も覚えていない」
ーーそう、人を殺す方法以外は何も覚えてなかった。

このメタグロスと会話を終えた後も靄がかかったように記憶がおぼろげだ。

その後、気づいたらラーゼンと一緒に国から亡命し依頼屋として生活をしていた。教会からは破門され、指名手配されていることも知った。

◇◇

「主。今日は堕天使を作る悪魔を払いに行きます(約:今日はダークポケモンを作るシャドーを捕まえに行きます)」

 最近、ラーゼンの言葉がわかりにくくなっている気がする。一応内容は理解できたので頷いた。

今は同じ破門された信徒と関係を持ち、ポケモンを苦しめる悪の組織を捕まえる仕事を受けている。あの国にいたよりかは、だいぶ生き生きしている。

 心配なのは、とある科学者に纏わり付かれていることだ。破門されて国から逃げ出した時に手助けしてくれた人間らしい。
そのためかよく無理難題の依頼をしてくる。借りがあるため断れず、彼は悩んでいた。

 彼に背中をブラッシングされながら、今度出くわしたら脅しを入れると心に誓った。

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このブログについての説明は、Aboutをお読みください。
某小説サイトで書いてたものを移転させています。現在書き直し&連載中です。たまに一次創作も書いてます。
なお他小説投稿サイトと違う作品を投稿してます。

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